柿プロさん主催セミナーに参加した話

1/24、柿間久留乃プロダクションさん主催のイベント「もっともっとお金の話をしよう」に参加してきました。(今年は当日メモだけでなくセミナーや勉強会の記録を残していこう…と、備忘録のカテゴリーを作りました。)

イベント告知ページ
https://kakipro.online-side.com/

今回のゲストは、イラストレーターのサタケシュンスケさん。SNS等で積極的に「お金の話」に触れてくださる、フリーランスのベテランイラストレーターさん。動物や子供のイラストをメインとして活動されています。(上記イベント告知ページにも詳しく掲載されておりますので…気になる方は是非…)

サタケシュンスケさんHP
https://naturalpermanent.com/

なんと受付横で参加者一人一人に名刺と個展案内のポストカードを手渡しでご挨拶くださるという、誠実さが溢れて漏れています!という印象の「サタケ王子」と呼ばれているのもおおいに納得なお方です。

今回のセミナーは「そこまで開示していいんですか…!?」というくらい具体的な数字をバンバンだしてくださいました。ここだけの話が多く、写真撮影はNG。そして盛りだくさんの内容を時間内に収めるために若干早いスピードだったので、遅れないよう必死にメモ取ってました!聞き逃したらもったいない!

作家性から汎用性への転換

開始早々、サタケ氏のフリーランス当初から昨年までの年収グラフ公開!具体的な数字にため息が漏れる(くらいすごい)ものの、それはさておき、急激に上昇した年に何があったのか。

それは「イラストの変化」。

フリーになる前はデザイナーとしてお勤めされていたサタケさん。フリー最初の頃はその流れでデザインのお仕事の方が多く、イラストの方は苦戦されていたそう。路上でのポストカード販売から始まり、個展をしたりして撒いた種が3年目あたりで徐々に芽を出したことも原因の一つですが、さらにグンと振り幅が大きく上がった要因は、イラストの変化だったそうです。

個性はもちろん大事ですが、使う人やシーンが限定されすぎるよりも汎用性の高いイラストの方が使いやすい=依頼もしやすい。初期のイラストは「誰かに見つけてほしい」インパクト重視のとがったタッチの絵柄だったのを、エージェント会社の人から言われた意見を取り入れたりして、現在の動物や子供がメインのイラストに変化していったそうです。

描いたものをどんどん人に見せて意見を聞く…と言うのは簡単ですが、その意見を素直に取り入れられるというのは、それはそれでまた別の才能かなぁと思ったりします。

いったん軌道に乗ってくると、仕事が仕事を呼び、リピーターになってくれるクライアントもあったりで収入も仕事量も伸びたそうです。

時間の効率化

次に出た数字は、サタケ氏の1日の時間・円グラフ。めちゃくちゃ仕事ばかりしているのかというと普通に8時間くらい? なのに仕事量はものすごくこなしている…「絶対影武者がいるでしょ!?」「実は5人くらいいませんか!?」というツッコミが入るくらい、Twitterのつぶやきも頻繁にされているし、イラストを描く以外の事務作業も家のこともされている…。

秘訣は「ストックを作っておく」こと。

これは絵柄とデジタルならではの技ですが、絵を描くスピードも昔より上がっている中、何度も描いているようなモチーフはストックを作っておいたり、使いまわしたりして時間を短縮されていると。そうして単価の低い仕事と高い仕事では時間のかけ方を変えて対応することで、やってきた依頼はとりあえず受けるというスタンスなんだそうです。もちろんあまりにも割に合わない依頼は交渉したり、その段階でお断りされることもあるそうですが、基本的には「全部受ける」んだとか。やっぱり5人くらいコピーロボットはいると思います。

イラスト単価の話

具体的なケースをあげて、サタケ氏ならだいたいこのくらい…という数字を公開いただきました。イラストの単価=制作料ではなく、使用料として考えて、例えば同じ大きさのイラストでも、それがパッケージに使われるのか、雑誌のカットとして使われるのか、表紙に使われるのか…用途によって価格が変わるというお話。

・使用する媒体
・使用する期間
・印刷物等なら制作部数、販売数 等々。

出版系の場合は、出版社独自のルールがあるので単価交渉もなかなか難しいそうですが、電子書籍化が二次使用として適用できる場合があったり、事前の確認が必要なよう。

使用期間が具体的に決まっていないが長期に渡る場合などは、1年ごとの更新契約をして使用料をいただくこともあるそうです。一定の更新使用料が毎年入ってくる状況というのは不動産収入にも似ていてうらやま…収入が安定して入ってくるのは全フリーランスの憧れではないでしょうか。

また、広告のお仕事等は、イラストの使用期間中、競合他社のお仕事は受けられなくなると。例えばある銀行の広告イラストを受けた場合、他の銀行のお仕事は受けられない。芸能人のCM契約では聞いたことがありますが、イラストの世界にもあるんですね。
ただし、それは依頼する側にも大事なことなので、もし競合する依頼が来たら「~までは○○社のイラストの使用期間があるので」と伝えれば、時期を外すよう調整いただける場合もあるそうです。制作が終わっても、きちんと使用期間などは把握しておかないといけないですね。また、使用期間が長期に渡る場合は、他社の仕事を受けられないことも考慮した見積もりが必要になる…ということも覚えておかねばです。

「著作権の譲渡」については、基本的に受けていないそうです。
クライアントがよくわからずに気軽に著作権譲渡を求めてくる場合も多いそうで、使用する期間や範囲を決めるだけで解決する場合も多く、事前にきちんと話をすることが大事だと改めて思いました。

イラスト制作のお話中心でしたが、

今回はイラストレーターの方中心のお話でしたが、見積もりや単価、契約、著作権の話などはデザイナーとしても参考になりますし、自分がイラストの依頼をすることもあり得るので、とても有意義な時間でした。

そして仕事効率化! 時間を有効に使えるように、デザインの技もですが、時短技術ももっと身につけなければです。